湖国から未来を届ける滋賀県産オーガニック
美味しいものを安心して食べたい、大切な人に安心して食べてもらいたい、私たちが<安全安心>を望むのは、ヒトの未来、自然の未来のためにとても大切なことです。
世界有数の古代湖、琵琶湖を擁し、多くの河川や山々に恵まれた滋賀県では、千年以上に渡って受継がれる自然と共生する農業を進めてきました。
そして2019年、令和元年の新しい時代に農薬や化学肥料を一切使わない農産物を「滋賀県産オーガニック」として、国内外へ向けて発信します。
自然と生きる、自然を活かす。滋賀県発オーガニックの時代へ
琵琶湖があり、多くの川が流れる滋賀では、水の恵みを巧みに生活へ取り入れてきました。伏流水が屋内で湧き出す仕組み(かばた)や、多くの生き物を育む水郷、集落を巡る水路が人々の生活を支え、自然の力を活かした暮らしの知恵が代々受け継がれています。それらは農林水産業にも活かされ、2001年より全国に先駆け環境保全型農業である「環境こだわり農業」を開始し、2022年には「琵琶湖と共生する滋賀の農林水産業」として世界農業遺産にも認定されています。
有機農産物と有機JAS制度
化学合成された農薬や肥料に頼らず、遺伝子組み換え技術も使わず、太陽、水、土、多様な生き物等の恵みを活かして育てた農産物は、有機農産物(オーガニック農産物)と呼ばれています。
それら有機農産物を原材料とする加工食品と合わせて、作り方等が確かなものであることを法律に基づいて証明するのが有機JAS制度。欧米などでは同様の制度が早くから実施されており、日本では2000年に日本農林規格(Japanese Agricultural Standard)の新分類として制度化されました。
滋賀県産オーガニック農産物とは
滋賀県では県内だけでなく、地球の自然環境を視野に入れながら、持続可能な新しい時代の農業を提案するものとして、県内で栽培され、有機JAS認証を取得した農産物を「滋賀県産オーガニック農産物」と呼びます。
生活者が求める「オーガニック」
有機農産物に関する国内消費者の購入意識を調べた調査によると、調査対象とした消費者のうち、「現在購入している」人が18%、「購入したいと思う」人が65%で、8割以上の人が有機(オーガニック)に対して購入意欲があります。
また欧米など諸外国の有機食品の市場規模は、欧州で3.7兆円、米国4.7兆円と日本より一桁多く、年々増加しており、オーガニックを求める生活者は今後も増えていくと思われます。
滋賀県産オーガニックはこんな人におすすめ
滋賀のオーガニックの源流は、環境こだわり農業にあり
農薬はできるだけ使わない
琵琶湖を汚さない工夫
世界農業遺産に認定!
「環境こだわり農業」をはじめ、「魚のゆりかご水田」や琵琶湖漁業など、先人から受け継がれてきた「琵琶湖と共生する農林水産業」が、2022年7月「世界農業遺産」※に認定されました。
全国を牽引してきた滋賀の取り組みは、維持・拡大を図りつつ、「滋賀県産オーガニック」としてさらに進化し、新たなステージを迎えています。
命を育む「魚のゆりかご水田米」
その昔、琵琶湖と田んぼは水路でつながり、魚たちは自由に行き来していました。産卵期に大雨が降ると、ニゴロブナやナマズなどは琵琶湖から水路をとおって田んぼにのぼり産卵。ふ化した稚魚は、エサとなるプランクトンが豊富で外敵が少ない田んぼですくすくと育ち、田んぼは「魚のゆりかご」としての役割を持っていました。
昭和40年代以降、田畑や道路の整備が進み、生産性の向上や農家経営の改善、交通の利便性の向上が図られ、琵琶湖と田んぼの連続性が失われて、魚が田んぼにのぼりにくい環境となってしまいました。
滋賀県では、「魚のゆりかご水田プロジェクト」を2001年にスタート。
かつての命溢れる田園風景を再生しようとする試みです。
農家が排水路に設置した魚道を通って田んぼにのぼった魚が、田んぼで産卵・繁殖している状況を確認。"環境こだわり農業"を実践し、かつ除草剤を使用する場合は、水産動植物に影響を及ぼすものを除くなど、魚にやさしい田んぼでつくられたお米を「魚のゆりかご水田米」として認証しています。