No.8 麦の稼働施設では、平成30年産米に麦の混入が発生しないよう清掃の徹底を‼

 本年の水稲生育状況(7月9日時点)は、初期生育が抑制され6月中旬まで生育量は小さかったが、6月下旬以降茎数は増加し、「コシヒカリ」、「秋の詩」では過去5年平均並になっている。「みずかがみ」の茎数は過去5年平均の約9割になっている。
 県内ほ場では、移植日やほ場条件により生育の差は見られるものの、概ね平年並の生育となっている。農技センター5月10日移植「コシヒカリ」の幼穂形成期は7月3日と、過去5年平均と同日。
(県農業技術振興センター「水稲生育診断情報NO3」より抜粋)
また、本年産麦の荷受けを行った施設では、施設内の徹底した清掃を行い、麦が産米に絶対混入しないよう、大変暑い中非常に厳しい作業ですが、下記事項にご留意願い清掃をお願いします。

Ⅰ. 麦粒の混入防止について

1. 麦の荷受け稼働施設では、麦の残留がないよう徹底した清掃をお願いします。
荷受けホッパー・搬送機(ベルトコンベアー・昇降機)・ビン・サイロ等は麦の残留の可能性が 高いので、特に注意をして清掃をお願いします。

2. 生産者が麦の収穫・搬送に使用したコンバイン・フレコン等の清掃についても、周知徹底をお願いします。

Ⅱ. 施設稼働前の点検について

1. 老朽化施設では、機器が故障しても、メーカーに在庫が無い場合がありますので、事前の点検や前年産米の稼働・本年産麦稼働時での不具合箇所については必ず修理、修繕が必要です。

2. 各種計器類は、必ず精度を確認・調整してください。

Ⅲ. 水稲の今後の管理について

1. 適正な水管理《出穂前後各3週間の常時湛水》

 出穂期前後は、水稲の一生の中で最も多くの水を必要とする時期、水が不足すると稲が十分に光合成ができず、白未熟粒の発生や籾の充実不足が助長されます。また、湛水管理はカドミウムの吸収を抑制させることができます。したがって出穂前後各3週間は常時湛水管理とします。

2. 病害虫防除(7月18日発表の「病害虫発生予報第7号」より抜粋)
『穂いもち』(発生時期:平年並、発生量:やや少)

(1) 7月に出穂する極早生や早生品種では、発生しやすいので特に注意する。

(2) 粉剤や液剤で防除する場合は、防除適期を逃すと著しく効果が低下するので、必ず穂ばらみ期~出穂期に防除する。

(3) 耐性菌を生じやすいので、同一グループ薬剤の運用を避ける。

『紋枯病』(発生時期:平年並、発生量:平年並)

(1) 前年の発生量が多かったほ場では特に注意が必要です。

(2) 防除の目安は、極早生・早生品種では発病を認めた場合、中生・晩生品種では出穂20日前の発病株率が15~20%以上。

(3) 病勢進展初期(幼穂形成期~穂ばらみ期)に株元までよくかかるように薬剤を散布する。

『白葉枯病』(発生時期:平年並、発生量:やや少)

(1)「キヌヒカリ」「ゆめおうみ」「ハナエチゼン」は発病しやすいので特に注意する。

(2) 田植時に、白葉枯病に有効な長期持続型箱粒剤を施用したほ場では、防除の必要はない。

3.けい畔2回草刈りでカメムシ防除
『斑点米カメムシ類』(発生時期:やや早、発生量:平年並)

① 出穂2~3週間前と出穂期の2回の草刈りを行って下さい。

② けい畔でイネ科雑草の穂を出させないようにして下さい。

③ 地域で話し合い、一斉に実施するよう計画をして下さい。

2回草刈りでカメムシ防除を!!