No.3 適切な乾燥作業を行い良品質麦づくりを
……乾燥処理能力は麦水分と乾減率を計算して……

 6月3日に実施しました共同乾燥調製施設第1回巡回調査(大麦・はだか麦対象)では施設担当者及び関係機関の方々には、大変お忙しい中ご協力を頂き有り難うございました。
 なお、今後、普通小麦を対象とした第2回目施設巡回を6月9日13日に実施致しますので、お忙しい中とは存じますが、施設担当者及び関係機関の方々のご協力をよろしくお願いします。
 さて、小麦の収穫が梅雨時期に入り「梅雨の晴れ間」での刈取作業となり、荷受けが集中して過剰になることや、生育の遅れた「ほ場」の高水分麦の搬入が予測されますので、下記事項を参考に作業を進めて下さい。また5月12日付けで県病害虫防除所から麦類の「赤カビ病」多発のおそれについて「注意報」が発表されており、防除が実施されていない「ほ場」等で赤カビ病に感染している場合がありますので、荷受け前の十分な品質チェックを行い確実な仕分けをお願いします。

1.乾燥能力について

施設の乾燥能力を把握し、それに見合った荷受けが必要です。乾燥能力は荷受け水分で大きく異なりますのて、下表を参考に適切な荷受けをお願いします。
※参 考(「農業倉庫・CEと防災」より抜粋)
17%で半乾貯留を行う乾燥方式での一次乾燥時の除去水分量は下表のように荷受け水分によって著しく異なります。

【一次乾燥時の除去水分量】

一次乾燥時の除去水分量

例:荷受け水分24%、荷受量100㌧で乾燥能力を設定している施設で、水分17%まで乾燥する場合は、8.43㌧の除去水分量になります。しかし、水分30%になれば、除去水分量は15.66㌧と2倍近くになり、半乾貯留まで2日間の乾燥時間が必要となります。これは、翌日分の荷受けができなくなることを示しています。
 この施設では、1日8.43㌧の水分しか除去できないので、荷受水分30%では、荷受量を54㌧弱に押さえなければ、乾燥作業に無理が生じることを示します。

2.半乾貯留について

①外気温が高くなる時期ですので、期間はできるだけ短縮し、水分は17%以下となるようお願いします。
  なお、乾燥機に余裕がある日は、仕上げ乾燥の実施をお願いします。 

②穀温の動きには、十分注意をして監視してください。 

3.労働災害防止について

CE・RCの稼働については、「安全作業留意事項」を守るよう心掛けてください。
特に、荷受け作業には、施設担当職員以外(応援者)の作業員が従事する場合がありますので、事前に安全作業留意事項を徹底しておいてください。
 例:フレコンのロープの根本に縫いつけてある「糸」がフォークリフト・ホイストで、吊り上げる際に、一気に切れて落下する場合があるので、十分な注意をお願いします。

共同乾燥調製施設設置農協担当課長及びオペレーター研修会の開催

県下各共同乾燥調製施設の巡回調査実施について(お願い)

 平成28年産大麦・はだか麦の収穫時期が目前に迫って参り、荷受け準備に大変お忙しいことと存じますが、本年度も例年と同様に麦類の施設搬入時の巡回を各関係機関協力のもと、大麦・裸麦対象に5月下旬から6月上旬に、また小麦対象に6月上旬~中旬にかけて実施するよう計画をしておりますので、各施設のオペレーターの方々には荷受け等で大変お忙しい中とは存じますが、巡回時にはご協力をよろしくお願いします。